河川管理部油川主幹が工学博士の学位を受けました
当社ではキャリアアップの一環として社会人博士支援制度を設けており、本制度を活用して、油川主幹が、2020年4月より北見工業大学大学院工学研究科寒冷地・環境・エネルギー工学専攻に在籍し、渡邊康玄教授のご指導のもと、研究・論文作成をしてきました。この度最終審査を経て、2025年3月に工学博士の学位を授与されました。
【油川主幹談】
研究テーマは「樹木流失及び高水敷掘削による流下能力向上が河道形状に与える影響に関する研究」です。地球温暖化に起因し多発する豪雨により災害の激甚化・頻発化が生じ、自然応力による河道内樹木流失や高水敷掘削による流下能力向上が期待される中、実測データ・理論解析・数値解析を交えてそれが河道形状に与える影響について解明し、これらの視点に立った河道管理上の着目点を明らかにしたものです。在学中に執筆・投稿した査読付き4報を含む7報の論文、また、在学以前の査読付き4報を含む8報の論文で得られた知見も一部引用して博士論文として纏めました。
社会人として日々仕事をしながら研究・論文執筆活動を行うことは、想像していた以上に大変でしたが、会社からの手厚い支援、そして多くの人の支えにより続けることが出来ました。私を支えてくださった全ての方に深く感謝申し上げます。今振り返ってみると、博士課程で過ごした1秒1秒は何ものにも代え難いかけがえのない時間であり、得るものしかなかったと実感しています。
これから工学博士・技術士を名乗ることで社会的責任が今まで以上に重くなります。学術分野と技術分野の架け橋になれるよう、しっかりとした倫理観を持ちながら、専門知識や学術的知見を習得するとともに技術力の研鑽に努める所存です。そして、研究や論文執筆に興味をもつ若手社員に自分の経験を伝え、絶え間なくタスキを繋いでいくことができれば、今回頂いた学位はより一層意味のあるものになると感じています。
最後となりますが、今後も多くの人たちとの「絆」を大切にしながら、まだまだ未熟者でございますが、社会に貢献できればと思っております。