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北海道開発局i-Con奨励賞2020を受賞しました

10月9日、北海道開発局i-Con奨励賞2020表彰式が開催され、当社が「江別河川事務所管内河川管理施設監理検討試行業務」で行った「VR技術(全天球カメラによる動画撮影)を活用した河川巡視により、作業者の省力化を行う」取組みが評価され、受賞しました。

本賞は今年設けられたもので、北海道開発局が所管する工事及び業務で、建設現場において生産性向上を目指した優れた取組みを実施したものに与えられます。第1回の表彰となる今回は、工事10件、業務2件(当社と日本データサービス様)が受賞しました。

現場の生産性向上は、国土交通省の大きなテーマとなっており、本技術についても、さらに発展させることが求められており、今年度もAIを活用した技術に取り組んでいます。

 

<VR巡視 技術概要>

長大な堤防の点検や河川敷の不法投棄物の確認には多くの時間と労力を費やしています。

これら点検を車両による河川巡視で行う場合、現在のところ巡視員と運転員各1名、合計2名が必要となります。VR技術を活用した河川巡視の取組を行うことで、巡視に必要な作業者が1名(省力化)になります。また、巡視した経過が映像データとして保存できるため、不具合箇所の正確な把握や経年変化の確認など、後工程での活用・効率化も期待されます。

 VR巡視は、河川巡視車両の上部に全天球(360度)カメラを搭載し動画を撮影します。巡視終了後、撮影した動画をPCで再生可能な形式に変換し、VRゴーグルにより視認することで、従来巡視時に発見していた堤防の変状やゴミ投棄等の状況を広域に確認できます。なお、検証実験より、VRを用いた河川巡視を実施した場合、従来の目視巡視に対して8割程度の異常等を確認することができました。

今後は気象・季節等の条件別試行による課題把握、視認性の向上並びに近年注目技術であり、弊社においても環境調査の活用等で研究開発を進めているAI技術を用いた異常検知機能の搭載など、高度化を視野に入れた検討を進め、更なる効率化・省力化を目指しています。

写真1 巡視車の上に搭載した全天球カメラ

 

写真2 全天球カメラで撮影した画像

 

写真3 事務所でVRゴーグルで画像確認中